久方ぶりに例会でマスターをしてきました。 システムはシャドウラン5thで、通算二回目ちゃんと翻訳してからは初プレイとなります。 PCは以下の三人でした。 なお、データは全てアーキータイプを使用しています。 @ケイブ/デッカー 今回は巡り合わせで様々な勢力との交渉調整に苦労していました。 タケ・ルン/ストリートサムライ コンタクトのナイトエラントシアトル支署長と刀による活躍が印象的でした。 ウインド・シフト/ストリートシャーマン 魔法的な部分があまり役にたたないシナリオのためなかなかに苦労していました。 PCはネオネットのジョンソン、カラ・ヴェイラーの依頼で金賀組の組員を絞めにいったところすでに殺害していると言う素敵状況からシナリオは幕を開けます。 とりあえず、死体からコムリンクを奪い、死んだ際の状況を確認するケイブ。 それによるとコムリンクのデータは明らかに改竄されており、全く役にたちそうな資料は見つかりませんでした。 ウインドはアストラル視覚を行ったところ一時的にアストラルが汚染されていたことと強い憎悪を感じます。 この辺りでサイレンが聞こえて着たので撤収。 依頼人のカラには行ってたら死んでたと報告をして一応報酬を受け取ります。 そんな折りに警察暑中エレン・ワードからタケに連絡が入ります。 今朝の殺しに関して迷宮入りは確定しているけど事情を教えて欲しいと言うことです。 ありのまま伝えて何か判れば伝えると告げるタケ。 念のため、ウインドはコネであるフィニガンファミリーのコンシリエーリアルおじさんに連絡を取ります。 この件にマフィアが絡んでいないこととヤクザが最近何かを探しているようだとの情報が得られます。 続いて、ウインドのコネのギャングメンバーから連絡が入ります。 ヤクザの外隅組がウインドに用があるからヤさに案内しろと言って着ているとか。 彼はウインドを立てて時間を稼いでから案内すると告げます。 今度はケイブのコムリンクがなりコネのウイズギャングが連絡してきます。 今度は外隅が彼らに仕事を依頼したいとのこと。 とりあえず、ラン中だからと断るケイブ。 この辺りで逃げても仕方ないので外隅組の招待を受けることにしました。 組事務所で待ち受けていたのは、若頭補佐である石川御子。男尊女卑の風潮がある外隅組でのし上がった実力派です。 彼女は今回の殺しの犯人捜索を依頼します。やんわりとやらなければ若いのが黙ってないぞと言われ渋々引き受ける一行。 状況的には、組員がすでに3人殺害されており、犯人の意図は不明。 共通点は全員が40代後半以上と言うこと。 途方にくれた一行はひとまず殺害現場を再度調査に向かいます。 ケイブはマトリックスの改変されたデータの復元を試みて成功します。 これにより殺害時の状況と犯人のマトリックス構造体、そして殺人犯とデータ改竄したのが違う人間であることが判明します。 そして、改竄した人物は殺人犯が家に侵入した際に発生した警報を受けて急行したようです。 続いて、3人の組員が殺害されます。 今回は若い舎弟が見逃されており、犯人の顔を見ています。 その男は確かに同一人物でした。 その男はかつてシアトルヤクザ同士の抗争で潰された西土組にいて剣鬼として知られる観江島と言う男です。 かつて、ミツハマの工作員としても活動していました。 しかし、先の抗争で西土組と運命を共にしたと考えられており、何故今更なのかというのが古株組員の偽らざる思いでした。 この辺りから調査の手が鈍り始めます。 マスターとしては、ミツハマの工作員と言うのと、改竄者が警報を受けて駆けつけた(=外隅内部の人間)と言うのを重要情報のつもりでいましたが、さらりとスルーされます。 この辺りではまだ時限式のイベントが残っていましたので特に気にせずズカズカと時間を進めます。 PCはコネに情報提供を求めますが、思わしい情報が集まりません。 そんな時にワード署長から連絡が入ります。 ランナーと思しきSINレスの死体が上がり、全て日本刀の一太刀で斬り殺されていると。 現場を見に行く一行。 現場では銃撃戦が行われたらしく銃創によって飛び散ったと思しき血痕もありました。 そんな際に犯人の目撃情報を集めてもらっていたギャングメンバーから連絡が入ります。 戦闘現場を目撃した知り合いがいるらしいのです。 それによるとランナーは犯人を待ち伏せして射撃を仕掛けたもののしとめきれず逆に返り討ちにあったようです。 ここで当然の疑問が生まれます。このランナーはどうやって見つけ出して待ち伏せをしたのか、と。 そこでランナーの裏を洗います。 それによるとランナーはミツハマの依頼で動いており、知り合いのランナーに特定のマトリックス構造体を感知したら連絡を貰えるようにしていたようです。 このソフトと観江島の裏を調べるためにミツハマへの伝手を当たるPC。 コネのフィクサー経由でミツハマのジョンソンに連絡するランナー。 そのジョンソンは観江島の騒動については知らなかったようだが観江島がストリートで暴れている件については興味がある様子。 ジョンソンは「彼は研究所送りのはずだが」と呟き、翌朝再度連絡すると告げコールを切った。 ここでケイブはヘヴィーサイバー、アストラル汚染、研究所という単語から犯人がサイバーマンシーであると気がつき虚ろな笑い声を上げます。 サイバーマンシーとはエッセンスがマイナスの状態で魔法の力により無理やり生命を繋ぐ現在のゾンビです。もちろん、エッセンスがマイナスになるように身体改造ができるので恐ろしく強力な存在です。更に言えばこの異常な状態は確実に被験者の精神を蝕みます。 この後、ウインドはランナーと観江島の戦闘があった近くをうろつきます。 すると大きな荷物を持った外隅組の組員松浦とすれ違います。 まあ、外隅組のシマと言うこともあり後ろ髪引かれながらもウインドは松浦を見逃します。 それはさておき。翌朝ミスタージョンソンから連絡が入ります。 それによると観江島は確かに現在自由の身であり身柄を確保して貰えるなら協力する用意はあると言うことです。 ここでPC達は無傷でと言うわけにはいかないがと告げます。 すると、ジョンソンは意外そうな顔で呟きます。「彼を生け捕りにするとはかなりの自信だね。彼はうちのカンパニーマンの中でも最強に近い存在だったのだよ」と。 PCは虚ろに笑いながら身柄引き渡しを約束します。 ジョンソンは観江島の所在が近づくと知らせるソフトと観江島のサイバーウェアの強制停止プログラムを提供します。 あわせて、昨日殺害されたランナーもこのプログラムは持っていたのであまり信頼すべきではないとも告げます。 昨日の松浦が気になったウインドは依頼人である石川に昨日松浦が外出するような仕事があったか確認します。 すると現在のマトリックス警備班は手薄なため現場主任の松浦が外出するのは考えにくいようです。 きな臭い臭いを感じたウインドは松浦を呼んでもらいますが、組内部におらずコムリンクも切れているようです。 即座に最後に松浦を見失った場所に向かいます。 併せて石川から松浦のコムリンクが最後に信号を送った場所の連絡が入ります。 そちらに向かうとミツハマから貰った捜索ソフトは反応しアストラル視覚は強い汚染を感じます。(グリッチしたのでダメージを受けてもらいましたが) そして、最後の通信ポイントである建物からは血の臭いがします。 ウインドはフラッシュライトを構え、建物内へ。 フラッシュライトはまず血まみれの惨殺死体とその横に佇む男を照らし出し、そのクロームのサイバーアイがギラリと光を返します。 彼こそ一連の殺人事件の犯人観江島です。 かくして、まさに遭遇戦として決戦の火蓋が切って落とされました。 先手は観江島が取ります。 まずは小手調べに連続攻撃を宣言して二回攻撃をストリートサムライのタケに仕掛けます。 タケは割り込み動作の受けを使用してイニシアティブとエッジを犠牲にして辛くも攻撃をしのぎます。 続いてのタケの反撃は脅威的な観江島の反応力に翻弄され命中しません。 ケイブはサイバーウェア停止プログラムを起動しますが、効果を及ぼしません。 仕方なくVRに突入し電子戦の態勢を整えます。 ウインドはフォース6の獣の精霊を召喚します。 そして、幸運にもドレインダメージを免れます。 続いて2パス目に突入します。 再び観江島が一刀でタケに切りかかりますがエッジの振り直しも含めてかろうじて攻撃を防ぎます。 この反撃にタケの刃が観江島を切り裂きかなりの損傷を与えます。 ケイブはちまちまと観江島にマークをつけます。 ウインドは獣の精霊に攻撃命令。 続く3パス目の観江島の攻撃がついにタケを切り裂きます。それをオークの強靱力で耐え抜くタケ。 ここでケイブが観江島の強化反射神経をハッキングし停止させます。 これにより、観江島はイニシアティブが0以下になり4パス目は消滅し2ターン目に移行します。 しかし、反応力の落ちた観江島には獣の精霊の牙をかわすこともできず大地に倒れ伏したのでした。 かくして一行は石川に筋を通しミツハマに死骸を引き渡します。 ケイブがこっそりコムリンクのデータをコピーしたことが騒動の種にならなければ良いですが。 雑感 今回のシナリオは4th用に書いて5th用に一部修正したものになります。 何はともあれ、一番の感想は誰も殺せなかったですね。 もちろん、エッジやイニシアティブをガンガンに費やして防御を固めたタケの的確な判断とオンラインであるという弱点をついたケイブ、二元性であるという弱点をついたウインドの見事な連携によるものではあるのですが。 どれかがかけたら全滅もあり得たのでベストな結末かもしれません。 正直突入前に準備してから行くだろうと考えていたのでヒヤヒヤはしましたが。 セッション展開についてはタイムテーブルで管理するタイプのシナリオであれば今回ぐらいのペースでヒント兼事件をガンガン回していった方が煮詰まらなくていいかもしれません。 欲を言えばもう少し作り込んでミスディレクションであっても調査項目を増やしておき、やれることが多い方が良いかもしれませんね。 次は今作りかけのJIS48のアイドル、シラヌイのシナリオかシナリオフックサプリのネタをやりたいとは思います。 あと、システムについて少し。 今回はプレイヤーマスターともに手探りな運用となりましたのであまり強い変更の印象はありませんでした。 4thも遊んで5th初見のウインドのプレイヤーもマイナーアップデートでプレイ感は変わらないね。と言っていました。 私もほぼ同感で1つあげるなら戦闘ルールとマトリックスルールの整備により戦闘で何をすべきかを考える必要ができたのは良いことだと思います。 特にハッカーも引きこもるとノイズの影響を受けますのでカウチポテトも前線にでる時代かと(笑) ただ、そうは言ってもマトリックスセキュリティーの難しさを痛感しました。 今回はセキュリティーデッカーがすでに死亡していましたが存命であっても今回のマトリックス攻撃を防げたかは怪しいところです。 せいぜいできてマークを消すか、ケイブのデッキを先に破壊するかぐらいでしょうか。 最後に今回の明確なルールのミスジャッジを自省の念も込めてまとめておきます。 ・4th準拠の処理ですが、サイバーマンシーは半径マイナスエッセンスメートルのマイナスエッセンスのドメインを持つので最後の獣の精霊は接近した時点でフォース1になっていました。 ちなみに外部から呪文を撃たれた場合はマイナスエッセンスのフォースを持つマナ障壁として処理予定でした。 ・最後の戦闘は二人がかりで殴っているのでダイスボーナスがあった。 ・ルールを見つけられていませんでしたが強化反射神経の起動は単純動作でした。 こんな感じで推移しましたが、まあ概ね成功でしょうかね。 |