ドレイク来歴

シャドウラン/アースドーンに存在する竜化できるメタヒューマン、ドレイク。
第二世界に生まれ、第四世界で変化し、第六世界で根付いた存在。
アースドーン好きにとっては今更説明する程の存在ではないわけですが、今の日本でそんな奇特な存在は30人もいなさそうなので簡単にまとめておきたいと思います。
一応知る限りの出典も記載しておきます。

では、ドレイクよもやま話、始まり始まり~。

第二世界はドラゴンの時代と呼ばれます。
この時代はドラゴンが世界を支配していました。
様々な名付け手種族(名付けの魔法を扱える種族、ほぼアースドーンのプレイヤー種族に該当)もこの時代にドラゴンが品種改良して作ったとも言われますが、明確なことはわかりません。
ただ、ドラゴン達は自分たち以外の名付け手を若輩種と呼んでいます。
そんな折りにグレートドラゴン達の従者として重宝していたエルフの強化をアラメイズを中心としたグレートドラゴンが着手します。
ドラゴンとエルフの混血によるグレートエルフ製造プロジェクトです。
このプロジェクトはあまりにもうまく行き過ぎました。
ドラゴンの魔法と不老を手に入れたグレートエルフを中心にドラゴンに対する反乱が起こりドラゴンの支配は終焉を迎えます。
(ED、Dragon sorth book、アラメイズより)

これにより若輩種の従者に警戒心を抱いたドラゴン達は新たなる従者が必要になります。このために創造されたのがドレイクなのです。ここで言うドレイクはシャドウランでツルードレイクと呼ばれる儀式魔法により創造された人造生物です。
このプロジェクトを主体的に進めたのがグレートドラゴンのアイスウイングとその妻であるユイチョトル(いわゆる人の夫婦とは異なりますが)
見事にドレイクを完成させた二人ですが、アイスウイングにはドレイクを普通の生物としたいとの夢がありました。
(ED, dragon sorth book,アイスウイングより)

時は流れ、第四世界となり大災厄が近づいた際にドラゴンとセラ帝国の間で決定的な対立が起きます。
大災厄を生き延びる方法を餌に世界支配を目指すセラ帝国が、同じ秘密を提供するドラゴンに怒りを爆発させたのです。
この時セラのベヒモス戦艦(空飛ぶ城塞都市)を中心とした飛空船の大艦隊によりグレートドラゴンの巣穴を襲撃しました。
この襲撃は3度行われ、1度目はセラはさしたる被害も出さずドラゴン殺害に成功します。
2度目の対象はグレートドラゴンのユイチョトル。彼女の殺害には成功しますが、セラ帝国はベヒモス戦艦を1隻沈められます。
3度目の襲撃対象はグレートドラゴンのアイスウイング。
アイスウイングは事前に襲撃察し巣穴から逃走します。この際かなり慌てて逃げたらしく自分自身のパターンアイテムであるドラゴンの彫像とドレイク創造の秘技が記されているとも、亡きユイチョトルの魂が封じられていたとも言われる蒼霊の書と呼ばれる書物を巣穴に残し、これらはセラ帝国により戦利品として確保されます。
しかし、これらは輸送中にオーク馬賊に奪われ、バーセイブの低地地方に隠されました。
(アースドーン基本ルール、シナリオ集Infected)


更に時は流れ、第二次バーセイブ戦争前夜。
低地地方の良くある寒村ハントの村にアーデリアと言う知的好奇心旺盛なやんちゃな少女がいました。
彼女は偶然にも馬賊の隠した蒼霊の書を見つけます。
彼女がそれに触れた時、長年の風雨に曝された蒼霊の書は崩れ落ちます。
それ以来、アーデリアのオーラはドラゴンのオーラに酷似し、様々な能力を扱えるようになります。
ドラゴンのオーラを身につけると言う話にはシャドウランで似たような話しがあります。
ロフヴィルの嫌がらせによりアストラル体を分割されたデンバーの精霊ゼブロン。
彼女の力を補うためにゴーストウオーカー(アイスウイング)はドラゴンの魂をゼブロンに融合させます。これによりゼブロンは蒼のドラゴンのオーラをまとった自由精霊となりました。
アイスウイングはユイチョトルとの間にどちらかが死ねばその全てを継承すると言う盟約を結んでおり、それには互いの魂すら含まれていました。
死後の魂を所有するのはドラゴンにとっては禁忌なのですが。
(ED、シナリオ集Infected)

しかし、このドラゴン殺害事件からの一連の流れですが、アイスウイングがユイチョトルと共闘したらやられなかったのではないかとも、襲撃を察知した時にはすでに手遅れだったとも、ユイチョトルとの盟約があっためにあえて見捨てたとも色々解釈できます。
アイスウイングも襲撃に際して自分のパターンアイテムを置いて逃げざるを得ない程セラが優秀だったとも言えますが。
とはいえ、ドラゴンが主に使用する記録媒体は水晶ですので、何故書物としての蒼霊の書があったのかと考え出すときりがありません。
特にアイスウイングのパターンアイテムであるドラゴンの彫像を手に入れてすぐにアイスウイングの配下が接触してくるあたり非常に怪しくはあります。
ただ、その後のアイスウイングの苛烈な反セラの動きを見ると更に色々解釈ができてしまい悩ましい限りです。

閑話休題。

アースドーンの主要舞台バーセイブには伝説納めという習慣(語弊あり)があり、様々な冒険の報告書が集まります。
そこからアーデリアの存在を知ったアイスウイングは密かにアーデリアを観察します(いい迷惑です)。自分自身の悲願であるドレイクの一般生物化に役立つのではないかと考えて。
ところが、この興味はセラ帝国に感づかれます。
セラ帝国はドラゴンが強い興味を持つ少女を誘拐するために高位の魔術師を差し向けます。
結果的にハントの村は壊滅し、アーデリアはセラ本島に送られます。
(EDキャンペーンシナリオ、Prelude of the war)

アーデリアをさらわれたまま見過ごすアイスウイングではなく高位のアデプトパーティーをセラ本島に送り込みアーデリアを奪還させます。
アーデリアは自らが竜になっていく夢とセラによる過酷な実験により情緒不安定になっていました。
最終的にはハントの村人と共にアーデリアはアイスウイングの庇護下で暮らす選択をします。

実際このドレイク化の前兆としてドラゴンになる夢を見ると言うのはシャドウランのサプリメント『Threat2』にも似たような記載があります。
(EDキャンペーンシナリオ、Barceive at war)

このアーデリアに宿ったドラゴンの因子は継承されていき第六世界のドレイクとなっていくと思われます。
とはいえ疑問も残ります。
第六世界ではドレイクはウエスタンのみではなく、オリエントやフェザー、シーなどの種類が存在します。
彼らもアーデリアの子どもたちなのでしょうか。
確定情報は何もありません。
第六世界の身体変異としてゴブリン化、ドレイク覚醒、チェンジリングの3種類があり全て魔力の増大が引き金になります。
ゴブリン化は現在は落ち着いていますが、ゴブリン化する際にいた場所のマナによりメタバリアントが決定された可能性があるとシャドウランの『Street legend』の魅星・鬼の項目にありました。彼女は生粋の日本人ながらイギリス旅行中にゴブリン化しフォモールになりました。
ドレイク覚醒も同様にグレートドラゴンや自由精霊などの強い魔力に触れた際に覚醒するとあり、その魔力の質によりドレイクのタイプが決定されるのではないかと推測しています。
これはアーデリアが東欧出身であることからウエスタンドラゴンの勢力圏内であり、ウエスタンドレイクの数が多い理由ではないでしょうか。
また、ウエスタンドラゴン以外があまりドレイクを用いない(反乱されていない)と言うことを考えると全てがアーデリアの末裔であるとの考えはあながち無茶ではないかと思います。

ちなみに、もう1つドレイクのルーツの可能性があります。
アーデリアはセラ本島でマッドマジシャンの巣窟である研究所で披見体となっていました。彼らは生物に他の生物の因子を導入して人を改造する技術を持っています。
彼らはアーデリアから竜の因子を取り出し誰かに導入しドレイクの祖を作った可能性もあります。

とはいえ、第六世界はドレイクには生きにくい世界です。様々な勢力や純粋な戦力や研究素材としてドレイクの身柄を狙っています(5thではドレイクは基本的に賞金首の資質を持ちます)。
ドラコ財団はドレイクへの保護を呼びかけていますが、あまり信用はされていません。
もちろん、メガコーポやグレートドラゴンの配下に入れば保護は得られますが、それ相応のリスクが伴います。

以上、駆け足ですが、ドレイク四方山話でした。
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