シャドウランやアースドーンにおいて死は非常に身近な存在です。 ですが、死ぬとどうなるのかははっきりしません。 ところが、幽霊や死からの復活に関してはいくつか断片的な記載があるので、そこからこの世界における死についてまとめてみたいと思います。 ちなみに今回は死者が幽霊になるのかには触れない予定です。あくまでかつていた生者と同じ知識や外見の幽霊がいるという前提で考えようと思います(魂の存在やその同一性に触れるときりがないので)。 このあたりも突き詰めれば面白い話ではあるのですが。 アースドーンにおいて幽霊は日常的な存在です。 異界魔術師の召喚する同盟精霊は幽霊ですし、誰とも知れない幽霊は呪文やタレントで簡単に呼び出すことができます。 彼らは名乗ることはありますが、これは名前を持っていることを意味しません。 アースドーンにおいて名前を持つとは特別な意味があり命名の魔法により力を与える現象を意味します。 このために生前呼ばれた名前を名乗るが、命名を受けていない幽霊もいれば、強力なアデプトが生前の名前を保持している場合もあるようです。 アースドーンではゴーストマスターの儀式により古代に死んだ英雄の幽霊を喚びだし指導を受ける場合などは後者となります。 なぜなら、命名されていなければアデプトになれないため、アデプトの訓練が行えないためです。 ですが、死者がどこにいるかははっきりしません。アースドーンではアストラルの汚染により異界に関する設定は乏しいのです。 唯一死にまつわる設定として冥王デスの物語があります。 デスは現在では封印をされているために本来は蘇生できない死者が生き返ることができると言うものです。 死んでから15分以内なら生き返る甦生薬や死んでから数百年経過した英雄を生き返らせる儀式魔法などがあります。 ただ、蘇った死者が死んだ当時の記憶で蘇ることを考えると異界に刻まれたパターンを元に再構築したというべきかもしれません。 これはデスの宮廷から死者の魂を連れ帰るなども近しいものがあるかもしれません。 シャドウラン的に考えるとデスの宮廷は死者の魂が記録されているメタプレーンなのかもしれません。 反面シャドウランはどうでしょうか。 甦生に関しては心肺停止状態から蘇生するのとアースドーンにおける蘇生薬がどれぼど違うのかという問題はあります。 ただ、アースドーンは本人の生命力に依存するとは言え粉微塵になっても蘇ることを考えると生き返っていると見なすべきでしょう。 もしかすると、シャドウランでは死者の蘇生はでかあかないかもしれないと考えると面白いですね。 さて、シャドウランにおける幽霊の扱いを見てみましょう。 2nd時代にはルールブックのクリッターの項目にそのものゴーストがいました。 説明を読むと死者の霊かは定かではありませんが死者の記憶を持ち、人間への恨みや強い怒りを持つものもいるとあります。 4thになるとこれは自由精霊のいたずらか人の野生精霊ではないかとあります。魔法使いにとってゴーストは精霊と言うのが定説のようです。(Running wild) 5thになるとファントムが幽霊に近い存在として書かれており、ポルターガイストなどもひっくるめてファントムとして扱われます。 彼らは他のメタプレーンからの来訪者であり、物理世界に霊縁を結ぶことで物理世界の巣穴を作ります。 この際に土地のマナの状態に影響を受けるためにいわゆる不吉な場所では悪霊が出ることになります。(Howling shadow参照) シャドウランの面倒なところは幽霊事件の大半がファントムだとしても全てがそうとは限らないことです。 ファントムが幽霊のような存在だからといって幽霊がいないことを意味するわけではないのです。 ちなみに野生精霊は特定の領域と強く結びついた精霊で3版以前のシャーマンが召喚していたのはこれらしいです。領域に縛られる点など上記ファントムと類似しており現場レベルではほとんど区別がつかないと思われます。 このあたりを複合的に考えるとアカシックレコード的なものがありそれに影響されたメタプレーン存在が幽霊なのかなと言う気がします。 現状ではそんなものという理解をするしかなさそうです。 |