アンデットとドラゴンとホラー

アンデッドと言えばスケルトンやゾンビにヴァンパイアとイメージは人それぞれありますが、定義するとなるとどうなるでしょうか。
動く死体だと幽霊は入らないし、不浄な生命とか言うと宗教論争が始まります。
とりあえず、生前の知識や意識を持つ生物的な死者としておきます。
このアンデッドのシャドウランおよびアースドーンにおける扱いと可能性をまとめていきたいと思います。

多彩な設定を誇るアースドーンですが、上述の定義に該当するアンデッドは2つ程度しかありません。
1つは無念を残して死んだ魂を踊りによってしかコミュニケーションを取れなくしたスペクトルダンサー。
1つはホラーパワーである不自然な生命により命を与えられた存在です。
不自然な生命は外見こそ死体ですが、生前の能力を全て保持しているうえに無限に近い回復力を持つ強力な存在です。
作成の制限は死後1年と1日以内であれば構わないのでこれでドラゴンゾンビは作れます。
これは共にホラーのみが行えます。

では、人類がアンデッドを作れるかと言われると難しいと言うのが回答になります。
ガイコツを操って戦わせたり、狂乱する死体カタヴァーマンを作り出すことは可能です。
しかし、これは生前の知識や能力は継承されませんので死体を動かす魔法とみなすべきでしょう。

ちなみにアースドーンのヴァンパイアはホラーコンストラクトと言って、ホラーの魔力により存在を作り替えられた存在です。
生命活動はしていますのでアンデッドとは言えません。

では、幽霊はどうでしょうか。いわゆる死者の霊はシャドウランでは人の精霊、アースドーンでは同盟精霊(シャドウランの同盟精霊とは異なる)と呼ばれます。
アースドーンでは単純に異界と呼ばれる次元(シャドウランでも名前あったかしら?)から召喚されます。アースドーンではゴーストマスターの儀式により古代の達人の魂を召還して指導を受けたり、数百年前の死者を蘇らせたりする事も可能です。このために死者の人格が保持されているのは間違いありませんが、天国のような次元があるのかアカシックレコードのようなものから再構築されるのかは不明です。
そして、不思議な程ホラーが関係しない幽霊の話は見かけません。これは冥府の主たるデスの管理能力によるものか、単純に幽霊は全てホラーが原因と見なされるかのどたりかではないかと思われます。
ちなみに、デスの居城から死者を救い出して生き返らせる話がありますが、これがシャドウランにおけるメタプレーンの探索と同じものかは不明です。

ホラーとは名付け手の苦痛を好む生き物であり、最強の名付け手たるドラゴンを狙ったりはしないのでしょうか。
もちろん、我らがヴァージゴーム様のようにドラゴンを専ら狙うホラーはいますが、特別にドラゴンを狙うホラーは他に見かけません。
普通に考えれば簡単に料理できる食材があるのに手痛いしっぺ返しを食らわせる存在を狙う理由があまりないと言ったところでしょうか。
ドラゴン側もホラーを天災の一種と見なしているのか年配のドラゴン程積極的な興味はなさそうです。
とはいえ、ホラーの軍門に下ったドラゴンの話はいくつかあります。彼らはアンデッドではありませんが、生物の枠から外れた最強最悪の存在であることに間違いはありません。
具体的に話が出てきているだけで3体のドラゴンがいます。
1体は全身の鱗を剥がされ、自らの血によってホラーの呪われた歴史を自らの鱗に死ぬまで書かされたという壮絶なものです。
その書物は鱗の書と呼ばれるまあまあ知られた呪われた書物です。

ドラゴンは成人に成るときに魔法の繭にはいり望む姿に変態します。この成長メカニズムを逆手に取られ最強のホラーヴァージゴームの眷属とされたドラゴンがいます。荒ぶる破壊衝動の権化のようなドラゴンと言われています。

そして、魔法の探求の末ホラーと融合したグレートドラゴン、ヴェストリバンがいます。9~12サークル向けキャンペーンボスと書かれている凶悪な存在です。
配下に無数のホラーを従え、魔法の深奥を追い求める学院を運営しています。
そこでは若いドラゴンや名付け手達が魔法を学び、その過程でパターンをいじられホラーの獲物とされています。
ヴェストリバンは4第四世界で死亡するのが公式設定ですので、第六世界には存在しませんが、彼の教え子や別の同格の存在がいる可能性は充分にあります。

以上、ホラーとドラゴンとアンデッドの簡単なまとめでした。
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